共演の二人の曲は、数曲事前に聴いていたが、まるで違う感触があった。その瞬間の表現を持っているからだろうか、とりわけ言葉の聴こえ方がまるで違う(単純に歌詞を間違えている可能性もある)。いつの間にか心が泣いていたり、その歌のせいで考えが巡って、結果演奏をほとんど聴けていなかったり。その演奏はそこにしかなく、二度と会うことはない。それがライブだ。
全日程、最後に全員で歌った。このツアーは歌がテーマになるだろうと勝手に思っていたので、嬉しかった。一節ずつ歌い分けることで、ひとつの歌が数人の人生を語る様で、落ち着かない。音楽に完成などないのだ。
何気ない会話が面白い。思いもよらない言葉がすっと返ってきて、僕の心に潜り込む。これはツアーメンバーに限らず、各地で接触した人たちも含む。
山口百恵を数曲演奏した。新幹線で移動することにしたとき、「いい日旅立ち」を演奏したいと思ったのだ。実際演奏してみると他の曲のカバーも試したくなり、連日百恵ちゃんの曲を歌った。最終日は、共演者の面々も百恵ちゃんの歌を歌った(アレンジが秀逸)。
そして、ツアーはまだ続く。
O Brother, Where Art Thou?
そして、ツアーはまだ続く。
O Brother, Where Art Thou?